Research (2)


自己再生する不老不死のカルコパイライトCuInSe2の太陽電池欠陥制御のデザインと実証


 第一原理計算に基づいて、カルコパイライト型CuInSe2太陽電池の熱平衡状態における 様々な欠陥の形成エネルギーを予測することができる。
 これらで予測した欠陥の生成は、結晶成長の成長条件(各構成元素の結晶成長時における蒸気分圧)に依存するが、 これらの第一原理計算に基づく予測と実験を比較すると、欠陥のエネルギー準位について定量的によい一致が得られる。
 一方、これらを基に太陽電池の創製時に生成する欠陥を低減し、 また、太陽光発電時に電子励起(光励起)によって生成した 欠陥を異なる種類の欠陥反応によって自動的に補償もしくは消去して、自己再生することにより、 高効率太陽エネルギー変換を可能にする欠陥反応を予測し、 結晶成長時にこれらを意識的に仕込むことによって、使用すればするほど性能が向上し、 また、太陽光による紫外線などの光励起によって原子空孔や格子欠陥が生成されても、 これらを自動的に補償して、自己再生する、あたかも、 生体のような自己再生する高効率太陽電池を可能にする欠陥制御法のデザインを行った。

図2:欠陥形成エネルギーの結晶成長時における分圧依存性予測。


 これらの予測とデザインは、その後、実験的に多くが実証され、最近になり、 シリコンと比べ光照射による劣化が少なく製造やメインテナンスが容易な カルコパイライト型CuInSe2太陽電池は多くの企業で事業化されつつある。